工芸品市場の現状/水玄京のもたらす利益

日本伝統工芸品の現状・問題点・解決策

世界中の様々な国家の中でも、日本は非常に長命で独自の文化を育んできました。そんな日本で製造される物はJapan Madeとして、車や電化製品など大きなものから、文房具など小さいものまで広く愛されています。そういったものづくりの精神は、伝統工芸品を製造してきた職人の心にルーツがあると水玄京は考えています。我々は日本伝統工芸品の現状の問題とそれをいかに解決するかを熟考し、会社運営を行っています。我々の提案する解決策を書かせていただきましたので、是非ご一読ください。

1.日本伝統工芸品の現状

2.市場が縮小している主な原因

3.水玄京としての解決策

日本伝統工芸品の現状

日本の伝統工芸品市場は、古くから日本国民の生活を支え、工芸品によっては1,000年以上前から続く歴史を継承するものもあり、100年企業が珍しくない業界です。そんな日本人の歴史を共に歩んできた工芸品が現在類を見ないほどの危機に面しているのをご存じでしょうか。 工芸品市場は、日本がバブルを迎えた1980年代から1990年前半にかけてピークを迎え、一時期は生産額が約5,500億円まで到達しました。しかしその後、生活様式の変化や大量生産製品の普及に伴い、縮小傾向に陥ります。下記図にある通り、現在は約5分の一の約1,000億円まで落ち込んでいるのが現状です。

左:生産額(億円)/ 右:従業員数(千人)
参照元:(一財)伝統的工芸品産業振興協会資料に基づき作成

今では、少子高齢化や長く続く不況により、後継者問題や需要の激減など、解決しなくてはいけない問題が山積みの状態です。

市場が縮小している主な原因

弊社は、現在直面する伝統工芸品市場の問題は、主に4つあると考えられています。

市場競争の激化

日本国内のみならず、国外の商品が大量に市場に出回ることによって、消費者はより安価な代替製品に乗り換えていく現状があり、比較的高価格な商品が多い工芸品は消費者の目に映ることが少なくなってしまいました。

販売経路の変化

これまで、伝統工芸品が主たる販売経路として、店舗販売・商社 / 小売業などの業者への卸売りが大半を占めてきました。しかし、昨今のEコマース市場拡大によって、商品を購入するために実際に店舗に行くお客さんが大幅に減少しています。また、職人の高齢化による影響で、掲載から販売や広告までのプロセスを、パソコン上で求められるEコマースへの参入は難しく、多くの職人が取り残された状態に陥っています。

生活様式・消費者需要の変化

実際に国内にて販売されていた陶磁器や着物などの日用品は、西洋文化などの様式に変化していき、日常的に使われ・消費されてきた物への需要が減少をしたことも、大きな影響を与えています。また、消費者需要の変化により、トレンドや流行を上手く工芸品に取り入れられず、商品開発に難を示している職人も多くいるのが現状です。

市場構造の問題

最後の原因として、市場構造があげられます。我々は多くの職人の皆様とお会いしていくうちに、決定的な問題点が見つかりました。それは、作り手である職人の方々が実際に販売されている価格と届けられる消費者を把握していないことです。商売にとって、販売されている価格や実際の消費者の声を聞き、今後の市場を生き抜くための戦略を練ることは必須条件です。しかし、現状として、100万円の商品が売れた際に、実際に職人に入るお金は10万円にも満たないケースもあり、消費者の声も届かない状態が続いています。

水玄京としての解決策

我々はこのような現状を打破し、長く続く日本の伝統を未来永劫残していけるために会社を興しました。上記で取り上げた問題点に対して、私たちは下記のように解決をしようと動いています。

市場競争の激化

昨今はイミ消費が注目されはじめ、商品を購入する際に、何を買うか以上に、その購買によって社会全体にどのような影響を及ぼすのかを意識した消費行動が増えてきています。エコバッグや紙ストローの普及、フェアトレードによる高価ではあるものの、作り手にお金が回っていく事を前提とした商品の販売。水玄京は、市場競争に対して、値段を低くすることによって販売を促進するのではなく、工芸品がもたらす付加価値を多くの人に伝える事が使命だと思っています。工芸品自体にも何百年という歴史があり、職人皆様の想いや葛藤などの想いも工芸品には宿ると思っています。そのようなストーリーを消費者の皆様に伝えるべく、水玄京は下記活動を通して伝えていきます。

① 工芸品記事(歴史や成り立ち)の作成

② 職人インタビューの記事

③ YouTubeによる工芸品制作風景の撮影・編集

④ SNSを用いた工芸品知識や認知度の普及

販売経路の変化

先述の通り、商品販売の経路はEコマース事業に大きく傾き始めています。そこで私たちは国内・国外に対して工芸品をお届けするべく、Eコマース事業を行っております。職人の皆様に多くのご協力を頂き、サイト開設からわずか半年で契約職人数70+・取り扱い商品数1,600点以上にも上ります。また、BtoCのみならず、レストランやホテルなどより多くの方々に見ていただくようにサービスの紹介をしております。

生活様式・消費者需要の変化

国内の生活様式の変化による打撃を受けた工芸品市場ですが、国外に目を向けると、手工芸市場は成長を続けている事実があります。2020年時点で約70兆円規模の市場が世界には広がっており、今後も成長をしていく事が予測されています(参照)。この成長の背景にはEコマース事業の拡大、手工芸品の生産過程における環境への影響の少なさ、商品自体が持つ独自性があります。水玄京は多くの皆様の手に届くように、下記サービスを行っています。

①日英での記事作成

②ECサイトの利用言語:10か国語

③YouTube動画の字幕:12か国語

実際に、私たちのサイトやSNSを訪れる方々は80-90%が海外の方々です!

市場構造の問題

「正しいお金を正しい人に」この考えを基に、水玄京のビジネスモデルは構築されています。水玄京は、作り手から実際の消費者の手に届くまでの間に、我々がコントロールできないような販売方法はいたしません。また職人の皆様により多く利益が出るようなモデルを構築しており、それを理解いただいたおかげで、実績がない段階でも多くの職人の皆様と契約を結ぶことが出来たと考えております。また、我々は作り手である職人と実際に購入を頂いた消費者との距離を近づけるべく、職人へのメッセージを投稿できる欄を購入画面に設けています。

まとめ

我々はまだ事業を開始して間もない企業ですが、いかに日本が抱える社会問題を解決できるかを胸に、日々運営を行っております。我々のサービスを用いて、消費者の方だけでなく、職人の皆様も幸せにすることを目標にこれからも活動を続けていきます。

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