【京畳とは】畳は世界をつなぐ

京畳の製作工程

裁断

敷く部屋のサイズに合わせ畳表をカットしていきます。
オーダーメイドの要となります。

畳表の張り付け

畳床を切り終えた後、畳表をのせ、
たるみが出ないよう貼りつけます。

畳縁の縫い付け

縁となる部分を縫い付け、完成です。
職人の行う手慣れた縫い付け作業は見る者を圧倒します。

YouTubeで京畳の製作工程をご覧いただけます!

https://www.youtube.com/watch?v=SyGnNhVLc7k

京畳の特徴

「畳の印象は?」と聞かれて頭に浮かぶのは、茶室、お寺など、「厳かな場所」が多いのではないでしょうか。厳かさの中にも柔らかさもある畳。畳は、自然由来の優れた機能が多く備わっており現代の家庭で是非使ってもらいたい工芸品です。

例えば、マンションに住む小さいお子さんを持つ3人家族で考えてみましょう。ダンダンと走り回る音や、フローリングで転ぶ姿をよく見るのではないでしょうか。畳には多くの空気が含まれているため遮音性と、弾力性が備わっております。そのため、足音や転んだ時の衝撃を軽減させることも可能です。

その他にも、畳の素材でもある「イグサ」は空気をキレイにする効果を持っている上に、温度調整にも長けています。時期を問わず、心地よい空気と温度でお子さんと一緒に素敵な時間を過ごすことができると思います。

京畳の歴史

畳の歴史を振り返ると1300年前の奈良時代までさかのぼります。そもそも「たたみ」という言葉は、薦、絹、萱を「たたむ」という意味合いから生まれたとされています。

貴族の権力を指し示すものとして扱われており、使用する人の階級により畳の厚さ縁の色、柄が違ったそうです。その後、茶道が発展したことにより民衆に広がり大衆化を遂げました。

畳は大きく分けると「関西」と「関東」によって少しサイズが異なり、「京間」「江戸間」と呼ばれています。全国的に機械化が進み、畳の手仕事が減ってきている中、京都では今でも伝統的な手縫いの技を用いて作られており、京もの指定工芸品にも指定されております。そんな歴史ある畳は京都内にある京都御所など、様々な建造物の中で見ることもできます。

日常で使える京畳

畳は、和室のみならず様々なシーン・用途で用いられています。日本発祥のスポーツ「柔道」。工芸品の畳とは少し異なるもののスポーツに特化した形に進化しており、安全性、耐久性に長けています。貴族がいる時代であればこのような形で進化を遂げるとは誰もが思わなかったでしょう。

また昨今では、アニメなどの影響で、小さな人形や小物を飾る際の台としてミニ畳を販売し始めております。汎用性も高く、ミニ畳を置くだけで、インテリアとしてぐっと日本らしさが増します。

変わり種として猫専用のミニ畳を作成する工房もあり時代の変化とともに様々な変化をしています。さらに、畳の縁には約2000種類の柄、模様があり好みに合わせた畳を作ることも可能です。

不易流行という言葉があるように、新たな変化を取り入れることで進化し続ける工芸品が畳です。古き良き伝統文化の具現化でもある畳を改めて体感してみてはいかがでしょうか。

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