【京黒紋付染とは】黒のスペシャリスト

京黒紋付染の作業工程

枠掛け

色ムラができないように枠の針にかけ
しわが寄らないように気を付けます。

黒染め

黒紋付染めのメイン工程。高温に設定された釜に色ムラにならないよう、釜から引き上げ、何度も様子を確認します。

水洗い

余分な染料を落とし、両面に置いていた紋糊を外します。

YouTubeで京黒紋付染の作業風景をご覧いただけます!

https://www.youtube.com/watch?v=aUMYEC9U2vA

京黒紋付染とは

京黒紋付染とは、着物の黒紋付を黒く染める伝統技術、伝統工芸品の事を指します。生地の絹織物を黒く染める絹の染色技術と、家紋を描く2つの技術を総称したもので、1979年に国の伝統的工芸品に指定されました。

身近な商品では、冠婚葬祭で着用される黒留袖や喪服が挙げられ、日本で着られている大半が京黒紋付染で作られています。京黒紋付染の特徴はやはり黒の風合い、色味です。

日本の伝統的な正装である黒紋付は、黒ければ黒いほど品質、価値が高いと言われていました。そのこともあり、黒染めのクオリティは磨き上げられ、その技術は現代でも受け継がれています。

刀でも斬れない京黒紋付染

黒紋付染の歴史は古く、原型ができたのは10世紀頃、平安時代と言われています。その後、現在の黒紋付染として技術や商品が幅広く浸透したのは、17世紀頃、江戸時代と記録されています。当時は武士を中心に愛用されていました。なぜ愛されたのでしょうか。

黒染めに含まれる成分が、生地に浸透することによって強靭な生地に生まれ変わり、黒染めで仕立てられた羽織物、着物は「刀で斬れない程」頑丈な生地であるからです。その頑丈さが広く知れ渡り、武士などから護身用として愛されました。

株式会社京都紋付の「リ・ウェア」

「リ・ウェア」というサービスをご存じでしょうか。これは株式会社京都紋付が行っているサービスの事です。黒染めで衣類を染めあげる技法を用いて、着ていない衣類、汚れが落ちない衣類を黒紋付染の技術を活用し、黒に染め直し、衣類を黒く変身させることができます。

「リ・ウェア」で対応できる幅は広く、綿・麻・ウール・ストレッチデニム・帆布・刺子など様々な天然素材、ジャンル、モノに対して黒染めを施すことができます。

情勢や時代の変化により、着物離れやインバウンドの低下など、京黒紋付染をはじめ和装業界は厳しい現状です。しかし職人さんやスタッフの柔軟なアイデアや行動によって、衣類の染め直しや染め替えを行い、数多くの衣類を「リ・ウェア」することで、技術を活かし、絶やすことなく伝統を継続させ、新たな京黒紋付染を世に発信しています。

株式会社京都紋付のサービスKUROZOME REWEAR FROM KYOTO「K」では、Tシャツ、シャツ、トレンチコート、スカート、デニム、ストレッチデニム、帽子など様々な商品に対応できます。あなたのお気に入りの衣類、押し入れに眠っている衣類、汚れが落ちずに捨てようと思っていた衣類。それらはまた、黒染めによって生き返ります。真っ黒の衣類として再び輝く体験をしてみませんか?

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