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誰もが唸る切れ味
9割の料理人が使っていると知られる「堺打刃物」。現代でも庖丁一つ一つを15の工程を踏み、手作りで作っており、その切れ味は料理人を唸らせます。日本の打刃物は世界の打刃物とは類を見ない「片刃構造」になっており、刃が鋭く和食を作る際の魚を切る作業との相性は抜群です。食材に鮮やかな切り口を演出し、細胞をつぶさず旨味を極限まで引き出してくれます。
また、鋼と地金を組み合わせたものを叩いて延ばすことで、耐久性が上がり卓越した切れ味を演出します。その中でも堺打刃物の特徴として「艶」が挙げられます。研ぎ工程の段階で金剛砂という砂を用いて研ぐことにより、鋼により一層艶が出ます。ただ切れるということに特化しているだけでなく、その洗練された風貌からは鋭い切れ味も伺えます。
大阪から世界へ
堺打ち刃物の歴史は600年程あり、日本最大の古墳「仁徳天皇陵古墳」を建てる際に道具が必要となり鍛冶職人が鍬などの道具を作ったことが発祥です。そして16世紀、ポルトガルから鉄砲やタバコが伝来します。その際に、タバコ葉を切り刻む「タバコ庖丁」が大量に生産されました。その切れ味を生み出す技術が江戸幕府に認められ「堺極」という印をつけて販売することが許されました。江戸幕府により認められたことで、堺打刃物の名前は徐々に全国に広がり現代に至ります。
今では、国指定の伝統的工芸品に指定されており、国内外問わず評価をされています。また、料理用庖丁では、国内シェア98%を占めており、圧倒的人気を誇るとともに、色あせることない伝統技術が現代にも受け継がれております。
切れ味は味に比例する
堺打刃物と言えば料理庖丁の印象が強いですが、現代では庖丁以外にも、中華鍋、フライパンなど、幅広い商品ラインナップを揃えております。刺身や寿司などの和食ブームが海外で起きている中で、その和食を作る道具にも同時に注目が集まり、人気に拍車をかけています。
株式会社和泉利器製作所は、アメリカ、シンガポール、フランスにも進出しており国外の一流料理人からアドバイスをもらい、和洋中とあらゆるジャンルのニーズに応えられるように日々商品開発に励んでいます。手軽に手に入るステンレス製の洋包丁は安いうえにメンテナンスも楽です。
それに対して、打刃物は、高価なうえに刃こぼれもしやすいです。ですが、料理をする前に「研ぐ」というルーティンを取り入れるだけで切れ味が上がるだけでなく料理をする時間が楽しくなることは間違いありません。是非一度使ってみてはいかがでしょうか。
料理を毎日する方は多いはず。おうち時間も増え台所にいる時間が増えた方もいるでしょう。そんな自分に、大切な方へのプレゼントを考えてみてはいかがでしょうか。