江戸手描提燈の製作工程
下絵
鉛筆で元となるデザインを書き起こしていく
縁取り
文字の縁をバランスよく囲っていく
中塗り
縁取りした文字の中を塗っていく
仕上げ
デザインによって提灯全体のカラーを塗っていく。
枠をはめる
提燈の上下の口に木や金具の枠をはめていく。
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江戸手描提燈とは
提燈とは、竹で作られた骨組みに和紙を貼り、中の空洞部分に明かりを灯し照明具として扱われるものです。形は蛇腹状になっており、使用しない時は畳むこともできる優れものです。
江戸手描提燈の特徴
全てのデザインをフリーハンドで描いていくことが江戸手描提燈の最大の特徴。文字はもちろんのこと、家紋、デザインなどどんな複雑な柄であっても職人が一つ一つ手描きし色付けもしていきます。
提灯に描き入れる文字は一般的に江戸文字といわれ、神社仏閣に貼る千社札(神社や仏閣に参拝を行った記念として貼る物で、自分の名前や住所を書き込んだお札のこと)の原稿を提灯屋が描いていました。
千社札は枠の中に文字を入れますが、提灯は枠の線が無いのでのびのびとした文字が描かれます。また、家紋は着物の紋付の入れ方と違い、白地に黒字で家紋を描きます。遠くからも見えやすく、線の入れ方を工夫しバランスを取り、描くのが特徴です。
江戸手描提燈の歴史
提燈の歴史は遡ること16世紀初頭。元々は竹の骨組みに和紙が貼っているだけの「火袋」という物でしたが、上下に折り畳みができる蛇腹型になり、持ち手もついた現代にもある提灯が江戸時代に普及しました。
照明としての役割だけではなく、挨拶や、合図としての役割として使われていた提灯は、遠くからでも見えやすいよう太く力強い字が描かれるようになり、それらを「江戸文字」と呼びます。
主に歌舞伎の演目に用いられ、古くからの伝統文化と強いつながりを持っています。
提灯を一生の宝物に
LEDや電球、印刷技術の普及で手描き提燈の需要が少しずつ下がっているのは否めません。しかし現代でも、開店記念、出産祝いなどの節目のタイミングで、提灯をオーダーメイドで作ることで門出を祝う人も少なくありません。
日本語・英語問わず名入れは可能ですし、国籍を問わずお土産やインテリアとしても最適なアイテムです。和紙特有の質感と、和紙を通して感じることのできる穏やかな明かりはあなたの生活を明るくしてくれます。
親からもらった名前、自分で決めたとっておきの店名、大好きな言葉、そんな文字を提灯に書いて目に見えるところに飾ってみませんか。一生の宝物になること間違いありません。水玄京オンラインストアから、世界中どこからでもオーダーメイドの注文を承っております。興味のある方は是非お問い合わせ下さい。