SDGs目標12「つくる責任/つかう責任」

SDGs目標12
「つくる責任/つかう責任」

SDGs目標12では持続可能な消費と生産を推奨し、少ないリソースで、環境に配慮した高品質なものが社会全体に行き届く形態を目指しています。このような持続可能な生産消費形態を実現するためには、生産工程での化学物質の抑制や、消費者に対するリサイクル、リユースの機会を提供するのは必要不可欠です。

また、目標12のターゲットとして製品ライフサイクルを通じて化学物質やすべての廃棄物の環境に配慮した管理を達成し、大気、水、土壌への排出を大幅に削減することにより、ヒトの健康や環境への悪影響を最小限に留めることが挙げられます。

この問題を解決するには、日本工芸品の技術を解決策として挙げることができ、「京黒紋付染」を例に出すと、
株式会社 京都紋付様は以下の活動を通して、問題解決に努めています。

工芸品×SDGs
京黒紋付染の技術を利用したRewear Project

京都で黒染め事業を行う株式会社京都紋付様が、汚れや、経年劣化による色落ちで着ることができなくなった衣類を、100年以上の歴史の中で培ってきた黒染めの技術を施すことによって、もう一度着られるようにするRewear Projectを行っています。

年間、日本で捨てられる衣類の量は約200万トンにも達し、現在よりも1年長く着ることで、
全体として4万トン以上の廃棄量削減に繋がります。同社のプロジェクトは服のサステイナビリティー化を目指し、ファッション業界が直面している環境汚染問題に大きく貢献しています。

また、Rewear Projectの深黒サービスでは衣類を黒く染め上げるだけではなく、独自の技術で撥水加工を施すため、雨等による経年劣化を防ぐことができ、より長期的に使用できる服のリユースを可能にしています。

同社の社長、荒川様にインタビューをさせていただいた際には、先代から継承されてきた和服の伝統技術を新たに洋服に活用し、国際的な社会問題の解決に努めることは京都紋付の新たなミッションであり、今後も国内外にRewear Projectを発信していき、持続可能な社会の構築に貢献していきたいと仰っていました。

生活の3大要素にも含まれる衣類のリユース化は、SDGs目標12の解決には必要不可欠であり、日本伝統産業から生み出される新たなファッション文化は持続的可能な社会の実現に大きな可能性を秘めています。